曲に合わせてFSを撮るとこうなる

YILMAZです。
Lotusさん編集の0+ the FINALに出演しました。
BGMを事前に教えてもらえる形式だったので、曲にガッツリ合わせて組んでみました。
どうでしょう。

さて、今回の記事では撮影を通じて感じたことや、音ハメの話をしていこうと思います。
結構長いです!


▼ダンサー視点で考える音ハメFS

まずお前ダンサーだったのかよ?という感じですが、まぁ趣味でかじった程度です。

ペン回しイベントのステージ上で踊ったの俺くらいでしょ。

ダンスで知ってしまった音ハメの中毒的な面白さ、奥深さ。
ペン回しにも輸入出来たらなぁと常々思っています。
ペン回しにおける音ハメといえば、今までは編集者のスキル(所謂音合わせ)だったわけで、演者はどうしようもないところがありました。だって曲知らないですからね。

戦グルや独眼竜はオフラインにおけるペン回し×音ハメを考えるきっかけになったと思います。しかし、オンライン(動画)においてはまだまだ開拓されていない印象です。


▼そもそも音ハメって何?

まず、ペン回しにおける「音合わせ」と「音ハメ」は詳しく言えば、別物だと考えています。

イメージですが、
★音合わせ=「FSの配置が曲のパートに合っているように感じる」
合わせるのは演者ではなく編集者。編集のセオリー的には、小節の頭に始動、終わりに〆。静かなパートにはゆったり系やインフィ、激しいパートには高速系や大技系を配置しとけばだいたいなんとかなる。

★音ハメ=「FS中のコンボやトリックが、曲中の一部の音と正確かつ分かりやすく合っている」
BGMが先に公表されるタイプであれば、ハメるのは演者。
ただし、BGM非公表のCVでも、編集者のスキルによっては音ハメが生み出されることがある。
→ 音ハメに気づく能力、緻密な動画配置が求められる。これができたら優秀な編集者。

音合わせという大きな括りのなかに、音ハメが入っている感じです。


▼音ハメの構造

ペン回しにおける音ハメは「キメ技」と「繋ぎ」の組み合わせで生まれるものだと考えています。


「キメ技」

曲のビートや旋律に合わせ、ここぞというタイミングで繰り出す技。
つまり、音ハメの本体となる部分。ダンスで言うならKILL THE BEAT。HIPHOPで言うならパンチラインかな。見ている人に「ここヤベェ!」と認識させるための分かりやすさが大事。
音がハッキリ見える動きが理想的なので、連打技、手の向きの変更、切り返し、タップ、あたりがキメ技になりそう。回す速度の変更や静止も有効。

「繋ぎ」
FSの土台となる部分であり、音ハメの引き立て役。
あえてベーシックな技を選択したり、スムーズな動きをとることで、その前後にあるキメ技を強調することができる。キメ技とは逆で、こちらは音があまり見えないおとなしめの動きが理想。
撮影時には、キメ技に向かうまでの時間や速度の調整も担う。

ちょっと話が逸れますが、この「繋ぎ」はバトル(即興)においても超重要ポイントです。
繋ぎ力=その人の基礎力/アドリブ力=ペン回しの上手さ と言っても良いくらい。
どんなにキメ技になりうる動きを習得していたとしても、それを適切なタイミングで出せなければ意味ないですからね。


▼「音ハメFS」と「普通のFS」は別物と考えた方が良い?

繋ぎ→キメ技→繋ぎ→キメ技 というような構成は音ハメ的には優秀だと思います。ブレイクダンスなんかはまさにこれです。

でもこの構成、一般的なFSとして考えるとどうでしょう。
私はあまり好きじゃないです。一目見ただけで「ここは繋ぎ(手抜き)のパートだな」とか「ここは難しいことやりたかったパートだな」と分かってしまうと、なんか冷めません?
極端な話、ソニガチャ→スプ連打→ソニガチャ→スプ連打 ってやられてもそこに魅力的な意図が見えないのなら、全然良くないですよね。

「音ハメができていて、かつ構成も良い感じのFS」
これができたら最強だと思います。特に日本は構成を重んじる傾向にありますからね。

でもその一方で、従来の構成のセオリー、固定観念が音ハメFS作成の邪魔になることもあると思います。事実、今回のFSでは、音ハメ優先のために普段なら使いたくない流れを多用することになり、そこは割り切る必要がありました。

普通のFSの構成力を競うのは、今まで通り、BGM非公開のCVや大会の方でやってもらえばそれで十分じゃないですかね。普通のFSと音ハメFSは別物として扱った方が、文化の発展にはつながりそう。



▼今回やりたかったこと
これ↓のペン回し版。
聞こえる音全部を捕えに行くスタンス。いかつくて良い。
地獄ひねり(この記事の最後で解説)で全部持っていきたかった。

ダンスだと1ムーブ少なくとも30秒以上はあるので、繋ぎ一切なしで全部がキメ技ってことはありえません。
ではペン回しではどうでしょう。私のFSを見直してみてください。

そうです。繋ぎが全然ないんです。撮った後に気づきました。十数秒という限られた時間の中で全部ハメてやるぞオラァ!なんてことをやるとこうなるんですね。
こういうFSは全体としてはインパクト大ですが、音ハメ一つ一つの主張は弱くなってしまいます。
(これが良いのか悪いのかはわかりません)


部分的に合わせるのであれば、一回のFS(十数秒)にキメ技は1,2個くらいの方がクールかもしれません。1個であれば気軽に組めそうですね。

リズムキープ(繋ぎ)→キメ技(観客沸いてる所)→リズムキープ…の良い例↓
キメ技が非常にわかりやすい。


今回は演者側の話なので、例として適切かはわかりませんが、
編集者によって生み出された音ハメシーンをいくつか紹介してみようと思います。

・1つのキメ技が強調されている例↓(DS×FD×熱湯旋転のrefineさん/編集:HAKさん)


・近年一番カッコよかった音ハメ(sala JのSawさん/編集:Casterさん)
キメ技と繋ぎのバランスが絶妙。ムビメカ編集でも十分魅せられるという良い例。


・全体的に合ってる例(gateway γのbinさん/編集EVEさん)
流石にここまでやられたら笑っちゃう。



▼最後に
「曲を流しながらFSを撮る」という行為自体かなり面白かったので、おススメです。

BGM公表タイプのCVが増えてくれたら最高ですね。
CVの分類といえば、今のところ、審査ありor無し、公募or招待ぐらいしかないですけど、将来的には「曲が先 or 動画が先」が出てくると予想しときます。

もっと言えば、CVじゃなくてもいいですね。自分の好きな曲に合わせて撮った30秒くらいの動画アップするみたいな文化出来たらめっちゃ良くないですか?
後ろで曲流してれば編集もいらないですし、曲の雰囲気に環境(外でもいい)を合わせる楽しみ方もできそうです。
ほんとに可能性しかないな…。

この記事を通じて「演者サイドによる音ハメ」に少しでも興味を持ってもらえたらうれしい限りです。ここまで読んで頂き、ありがとうございました!



以下、超個人的な話。Lotusさんマジ神!という内容なので、Lotusさん信者の人は必ず読んで信心を深めてください。

Lotusさんには戦グルの時にだいぶお世話になった。受かる受からないは別として、恩返しの意味でもどうしても提出したかった。(そういうのってない?) 

BPM的にいつもの暴力系FSだと分が悪いと思ったので、今回は音ハメFSを組むことにした。自分が出演したいパートを先に決め、その部分だけをループで聴きながら組んでいった。正直頭バグるくらいこの曲聞いたし、実際バグった。  当分聴かなくていい

元動画と本編を比較して欲しい。本編では音ハメを狙ったパートとは別のパートで採用された。実は初見の時はどちらかというと受かった嬉しさよりも、何とも言えないモヤモヤ感の方が大きかった。そりゃあそうだ。俺的にはそこじゃないんだから。
(ちなみに動画はBGM付きで提出してます)

しかし不思議なことに、何回目かの視聴からは、自分のパートが滅茶苦茶カッコよく見えてきたのである。特に始動付近。ちょっとエアスピ風になってしまった変形ガンマンが、音的に良いアクセントになっている。なるほど、こういう合わせ方もあったのか。

恐らく、このコラムより先にCVを見た人たちは、俺の動画が「別パートの音源で撮られたもの」とは思わなかったはず。なんつー音ハメ技術だよ。

先述した音ハメ論的にも、俺のFSの「繋ぎがない」という点が見事に緩和され、リバースの前の部分がキメ技として強調されている。だから全体として違和感がないんだ。
もしも始動の音ハメとキメ技の強調がなかったら、〆だけ浮きまくってたと思う。

そもそも何が凄いって、もし自分が編集者だったら、あのパートにoZoneさんを置いた時点でYILMAZ捨てるでしょ。それを別のパートで生かすなんて。粋だよねぇ…(しみじみ)


キャリアってこういう所に出てくると思う。俺以外のパートも音ハメしまくってるしなぁ。
一切妥協しない動画の配置。その熱意、かっこいいわ。

こんな使いづらい動画を最高の演出で使ってくれたことに、リスペクトと感謝を。 

そういえば0+1st落ちてるんで、8年越しのリベンジでした。


▼おまけ   〆について

実は2015年あたりにVineにあげた「地獄ひねり」という技を採用した。この技、やろうと思えばコントできるし、アッパー系の技なのでやってる時だけパリピになれるというオマケつき。
でもやらなくていいです。頭悪くなるんで。

当時は「輪廻転生」がオフでウケていて、これに続く新ネタとして考案された。こっちもウケるだろうと意気揚々と投稿したものの、ファボもRTもほとんどされることなく、オフの方でも閑古鳥(世界のメノワも呆れてた)。完全にお蔵入りになっていた。

俺自身、CVに出す動画で使うことなど一生ないだろうと思っていたのだが、 今回思わぬ形で白羽の矢がたった。音めっちゃ出るじゃん、地獄ひねり。出演できたことで技の供養にもなったことだろう。南無。
チュートリアルはあげる気ありません。頭悪くなるんで。